以前の私は、「豊かさ」とは、たくさん持っていることだと思っていました。

ブランドバッグ。
広い家。
流行の服。
人から「素敵だね」と言われる暮らし。

そんなものを手に入れれば、きっと幸せになれると信じていました。

でも家計管理を始めてから、私の豊かさの基準は大きく変わりました。

今思う豊かさは、お金の額ではありません。

「自分にとって本当に大切なものを、自分の意思で選べること。」

この記事では、家計管理を通して私が見つけた、本当の豊かさについてお話しします。

何をするにも、周りを基準に選んでいた過去

以前の私は、かなり見栄っ張りだったと思います。

航空会社で客室乗務員として働いていたこともあり、身だしなみや持ち物には人一倍気を使っていました。

流行のバッグ。
人気のブランド。
みんなが持っているもの。

周りに合わせることで安心していた部分があったのだと思います。

もちろん、そのときは本気で「欲しい」と思って買っていました。

でも今振り返ると、それが本当に自分の意思だったのかは分かりません。

自分の選択に自信がないから、みんなが持っているものを選んでいただけだったのかもしれません。

そんな私に、夫はこんなあだ名を付けていました。

「隣の芝が青く見える子ちゃん」

SNSで友人の暮らしを見ては羨ましくなり、

「いいな。」
「私も欲しい。」

そんな気持ちになることも少なくありませんでした。

今思えば、本当に欲しかったのはブランドバッグでも高級レストランでもありません。

「素敵だと思われる自分」

だったのかもしれません。

母になって初めて感じた、お金への不安

母になってから、お金に対する考え方は少しずつ変わりました。

子どもが将来、

「これをやりたい。」

そう言ったとき、お金を理由に諦めさせることにならないだろうか。

自分たちの老後は大丈夫だろうか。

そんな漠然とした不安を抱えるようになりました。

ちょうどその頃、「老後2,000万円問題」が話題になっていました。

ニュースを見るたびに、不安ばかりが膨らみました。

そこで私は、ずっと避けてきた家計と向き合うことを決意します。

正直、怖かったです。

現実を見るのが怖かった。

でも家計簿をつけてみると気付きました。

今の現実が分かれば、あとは良くしていくだけ。

見ないことの方が、ずっと怖かったのです。

家計簿は、お金ではなく価値観を映す鏡だった

家計管理を始めると、毎月お金の流れを確認するようになりました。

すると自然と、

「私は何にお金を使っているんだろう?」

と考えるようになります。

ブランド品。
洋服。
美容代。
外食。
旅行。

一つひとつの支出に対して、

「これは本当に私が望んだ支出なのかな?」

と問いかけるようになりました。

家計簿は節約するためのものだと思っていました。

でも違いました。

私にとって家計簿は、

自分の価値観を映し出す鏡だったのです。

毎月、

「あなたが本当に大切にしているものは何ですか?」

と静かに問いかけられているようでした。

見つめれば見つめるほど、お金の使い方は洗練されていきました。

私は旅行にはお金を使いたい。

家族との思い出にも惜しみなく使いたい。

大切な友人との時間も大事にしたい。

一方で、

流行のファッション。
義務感だけの付き合い。
見栄のための買い物。

そこには、もうお金も時間も使いたくないと思うようになりました。

今まで何となく使っていたお金が、

「自分で選んだお金」

へと変わっていったのです。

学ぶほど、「2,000万円」が答えではないと気付いた

家計管理を続けるうちに、お金についてもっと知りたくなりました。

本を読み、資産形成を学び、金融知識を身につけていく中で、もう一つ大きな気付きがありました。

それは、

「老後2,000万円あれば安心」という考え方に、絶対の正解はないということです。

幸せの形は、人それぞれ違います。

旅行が好きな人もいれば、家で過ごす時間に幸せを感じる人もいます。

必要なお金も、人によって違います。

だから大切なのは、数字を追いかけることではありません。

自分は何に幸せを感じるのか。

何にはお金を使いたいのか。

何には使わなくても満足できるのか。

自分自身を知ること。

そして、限られたお金や時間を、自分が大切にしたいものへ使うこと。

そのために家計管理があり、その先に資産形成がある。

今の私はそう考えています。

家計管理がもたらした、思いがけない副次効果

家計管理を始めてから、お金の使い方だけではなく、興味を持つものまで変わりました。

以前は流行や誰かの暮らしにばかり目が向いていました。

今は、

資産形成。

人生設計。

豊かな人生。

そんな本ばかり手に取るようになりました。

心理学では、**意識しているものほど自然と目に入る現象を「カラーバス効果」**と呼びます。

投資を始める前の私は、金利や株価のニュースを見ても、「なんだか難しそう」と聞き流していました。

ところが、NISAを始めてからは、金利の動向や投資信託の運用状況、J-REITの分配金、企業の決算情報などが自然と目に入るようになりました。

J-REITを調べていたとき、「NAV倍率」という言葉を初めて目にしました。

以前の私なら、そのまま読み飛ばしていたと思います。

でも今回は、

「NAV倍率って何だろう?」

と自分から調べました。

情報が増えたのではありません。

私のアンテナが変わったのです。

興味を持ったことで学ぶことが苦ではなくなり、お金だけでなく、生き方についても考えるようになりました。

一番大きな変化は、知識が増えたことではありません。

「私はどう生きたいのか。」

そう考えるようになったことです。

きっかけは家計簿でした。

でもその先で、私は人生そのものの価値観を見直していました。

暮らしを整えたら、人生まで整い始めた

支出を見直す中で、私はたくさんのものを手放しました。

なんとなく参加していたランチ。

愚痴や噂話ばかりで終わる集まり。

SNSを見て羨ましくなって買ったもの。

周囲に合わせるための買い物。

なくしてみると、不思議なくらい困りませんでした。

むしろ心は軽くなりました。

そして空いた時間とお金の先に、本当に大切なものが見えてきたのです。

家族との時間。

大切な友人との時間。

学ぶ時間。

安心して暮らせる家計。

さらに、健康の大切さにも気付くようになりました。

十分な睡眠をとること。

体を動かすこと。

きちんと食べること。

健康だから働ける。

学べる。

家族と笑い合える。

未来のために投資を続けることもできる。

だから私は、健康もまた、大切な資産だと思っています。

今の私にとって資産形成とは、お金だけを増やすことではありません。

時間も、健康も、人とのつながりも、学びも。

人生を豊かにしてくれるものを少しずつ育てていくこと。

それもまた、資産形成なのだと思っています。

おわりに

私が家計簿をつけ始めたきっかけは、ただ家計を把握したかったからでした。

でも実際に得られたものは、それ以上でした。

お金の知識。

資産形成という考え方。

人生の価値観。

そして、自分にとっての豊かさ。

家計と向き合うことは、お金と向き合うことではありません。

自分の人生と向き合うことだったのです。

もし今、誰かと比べて苦しくなっているなら、一度だけ自分に問いかけてみてください。

「私は、本当は何が好きなんだろう。」

その答えは、誰かのSNSの中にはありません。

あなた自身の暮らしの中にあります。

家計管理は、お金を増やすためだけのものではありません。

自分らしい人生を育てるための土台です。

私もまだ、その途中です。

これからも家計管理と資産形成を通して、お金だけではない豊かさを、少しずつ育てていきたいと思っています。

ABOUT ME
40代の資産設計ノート by ゆうこ
1985年生まれ。夫と子ども1人の3人家族。 元客室乗務員として働いた後、結婚・出産を機に退職し、現在は専業主婦として家計管理と資産形成に取り組んでいます。 以前の私は、15年以上お金のことを「なんとなく」で管理する、どんぶり勘定の毎日でした。 「そのうち何とかなる。」 そんな気持ちで過ごしていましたが、子どもの教育費や老後のお金を考えるようになり、このままではいけないと思ったことが、お金と向き合うきっかけでした。 家計簿をつけ、資金計画書を作り、新NISAで積立投資を始める。 少しずつ仕組みを整えながら、お金への不安よりも、「自分で暮らしをコントロールできている安心感」が増えていきました。 このブログでは、家計管理や資産形成の方法だけでなく、お金との付き合い方や、自分たちらしい豊かさについて発信しています。 家計を整えることは、人生を整えること。 今の暮らしを大切にしながら、将来の安心も少しずつ育てていく。 そんな「等身大の資産設計」を、このブログに綴っています。